コンタクト機能の活用で、新規顧客数40%アップを実現
弊社は総合人材サービス全般を提供していますが、中でも人材派遣に関与している社員が多い会社です。私は今、その中の営業拠点の一つをマネージャーとして任されています。人と人をつないでいく会社ですので、常に多くのお客様と接することになります。そのため、もちろん弊社にも顧客管理システムは存在していました。しかし、弊社既存の顧客管理システムは、受注したお客様しか登録することができず、システムの煩雑さから入力の手間もかかる上、全ての作業を社内でしか行うことができませんでした。
営業は日中外に出ていることも多く、社内に戻ってからも仕事はたくさんあります。そのため手間のかかる既存のシステムに詳細な情報を登録する人は少なく、お客様とのコンタクト管理などはほぼ手付かずの状態のままだったのです。
受注したお客様の情報ももちろんですが、受注に至る前のお客様の情報は、実は営業にとってとても大切なものです。お客様との接触の履歴を残すことで、これまでのやりとりを見直すことができ、営業的な戦略を練ることができるからです。しかし、既存のシステムには受注前のお客様の情報を入力することができません。営業メンバーが頑張ってくれていることはわかっていましたが、営業メンバーの実際の活動内容は全てブラックボックスの中でした。
私は、一つの支店のマネージャーとして目標を達成するためには、実際に現場がどのように動いているかを知る必要があると思っていました。しかしその術がなく、結局は営業を担当するメンバーと個人的なやりとりをするにとどまっており、実際に新規顧客開拓のための活動にどれだけの工数を割けているのかを具体的に見ることが全くできていない状態だったのです。
一人一人の活動の履歴を残し、お客様とのやりとりを可視化することができれば、支店としてよりよい結果を残すことができるのではないかと考えました。そこで、Sansanでコンタクト管理をしていこうと決意したのです。
誰よりも最初に、まずは自分が積極的に使うことから始めました。どんなにいいシステムでも誰も使わないのでは意味がありません。Sansanでコンタクト管理をするためには、営業スタッフに自分の接触履歴を入力してもらう必要がありました。これまで入力作業を行ってこなかったメンバーたちにとってはタスクが増えることになります。その手間を惜しまずに入力してもらうためには、まずマネージャーである自分がシステムを活用している姿を見せなくてはいけないと思ったのです。
そこで、ミーティングの際に入力されたデータをアウトプットして見せたり、データに沿ってアドバイスしたりするようにしました。そうすることで、入力したデータが単なる情報を超えた「生きているデータ」であることを皆が認識しはじめ、興味を示してくれるように変化してきました。
コンタクト機能が活用されるようになって、私にとって一番良かったのはそれぞれの営業メンバーが行っている営業活動を可視化できるようになったことです。例えば、これまでは個人の営業活動の内容に関しては、本人から直接聞く必要がありました。しかし、コンタクト機能を活用することでお客様との接触回数や内容を事前にチェックすることができるので、ミーティングの際にそれらの確認作業がいりません。そのため、限られた時間の中でより深く質の高いミーティングができるようになりました。
また、営業メンバーにとっては名刺へのタグ付けによって優先すべきターゲットが明確になり、限られた時間の中でどこに力を注ぐべきかが明確になったことも大きなメリットなのではないかと思います。もちろん私も、実際に営業メンバーがどのようなプロセスを踏み、現在お客様との関係はどのような段階なのかを入力された情報を見て確認することができるため、アドバイスも的確に行えるようになりました。
効率的に時間と情報を使えるようになった結果、私が担当している大阪第二支店は新規顧客数が40%アップして、増加率では西日本1位の成績を収めることができました。これはもちろん喜ぶべきことなのですが、私が一番嬉しいと感じていることはこの結果だけではありません。
営業という仕事は、いい時も悪い時もあるものです。結果が数字に表れる調子がいい時はそれだけで褒められるし、周りにも頑張りを認めてもらえます。しかし頑張っているのに結果が出ない時こそ、そのメンバーの頑張りを誰かが評価することが必要だと思うのです。数字という結果で評価をすることは簡単なことです。しかし、結果を出そうともがいている時にこそ、過程を評価しサポートする体制を作りたいと私は考えています。
これまで、結果に至っていない頑張りは感覚的にしか評価できなかったのですが、コンタクト機能によって頑張っている過程を可視化できるので、やるべきことをやっているかを評価することができるようになりました。そこが私にとって何よりも大きなメリットだと感じています。
今後はコンタクト機能で集められる情報をより細かく分析し、分析結果をより有意義に活用できればと考えています。例えば、新規営業に役立てるだけでなく既存のお客様へのフォロー展開にも役立てていくことなどですね。そして、我が大阪第二支店だけの活用にとどまらず、情報を他の支店や拠点と共有することで、より幅広く効果的な営業活動を行っていければと思います。
弊社にとって人とのつながりは最も大切なもの。やりとりの履歴を蓄積していくことができれば、それは会社にとって大きな財産です。今後もSansanを上手に活用しながら、より大きな成果を出せるように頑張っていきたいです。
Sansanのコンタクト機能を十二分に活用されていることもさることながら、「営業の結果だけでなく過程も評価できるようになった」「やるべきことをやっているかを評価できるようになった」というお声をいただき、溜池様のインタビューは、チームをマネジメントする役割を持った同じ人間として、Sansanの社員という立場を離れ 私にとってとても気付きの多い場となりました。
カスタマーサクセス部 北野