sansan
社名
株式会社リエイ
事業内容
企業・法人福利厚生サービス事業、 介護総合サービス事業 等
資本金
1億円
設立
1980年7月25日
PROFILE
木本 敬子 さん
株式会社リエイ
社長秘書
株式会社リエイで社長秘書を務める木本さん。社長のメッセージを伝達することが主な業務ですが、正確に伝わり、実施されているか見届けるところまでを担っています。Sansan導入では、実質的なプロジェクトリーダーでした。学生時代、海外で過ごしたことから、かえって日本文化への関心が高まり、週末は日本の総合芸術とも言える茶道をたしなまれています。
プレッシャーと不安の中で走り始めた、
部門横断プロジェクト
限界を感じていた、記憶ベースの人脈情報

創立40年を超える歩みの中で蓄積された、様々なご縁を可視化したい。そんな思いから、顧客管理システムの導入を検討し始めたのは数年前からでした。「人との出会い・つながりを大切にする」という創業社長の思いがある中、顧客情報の収集や管理などの体制構築には力を入れてきましたが、いわゆる「人脈の資産」は個人の記憶に頼るばかりだったのです。

食と介護の生活サービスを提供する当社では、様々な分野の顧客や取引先と長年のお付き合いがあります。例えば、当社が主催する年末の大型イベント。ここには、取引先や社長のお知り合いも招待しています。この招待リストの作成や、座席の配置、手土産の準備などは、社長と歴代秘書の記憶を頼りに慣行していました。ゲストの数が500名を超える規模になることもあり、個人の記憶には限界があると気づき始めていました。

そんな状況の中、Sansanからの提案を受ける機会がありました。Sansanでは全社の人脈や接点はもちろん、出会いの経緯や背景も蓄積できます。創業社長の思いにつながることもあり、これこそ求めていたシステムだと感じました。

食養生にも着目。介護サービスで提供する薬膳料理
「まずは自分が使いこなそう」
覚悟を決め、1カ月で使い方をマスター

導入するためには、役員や部門長の承認を得なければいけません。そのため、Sansanが他のシステムと比べていかに優れているのかを徹底的に調べ上げ、部門長が集まる会議でプレゼンテーションを実施しました。必要な画面を出すまでのクリック数や、名刺データの反映までにかかる時間なども、他製品と細かく比較。結果、無事導入することが決まりました。

しかし、導入が決まって安心したのもつかの間、次はユーザーである社員全員に価値を理解してもらわなければなりません。とは言うものの、部門を横断し、プロジェクトを進行するのは初めてのことです。どのように社内の協力を仰ぎ、進めればいいのか検討もつかず、不安でいっぱいでした。また、社内の承認を得てようやく導入したシステムということもあり、失敗はできないとプレッシャーも感じていました。

そんな中でしたが、悩んでいても始まらないと一念発起。まずは自分がSansanを使いこなせるようになろうと、覚悟を決めました。カスタマーサクセス部の担当者に毎日のように連絡し、一時の恥を惜しまず何でも聞きました。そして、導入から1カ月が経つ頃には自信がつき、笑顔で他の社員に使い方をレクチャーできるまでになりました。

いよいよ始まった社内展開。
同志をつくり、組織を動かす
モチベーションとコミットメント向上を狙い、
メリットが得られる仕組みを構築

本格的なチャレンジはここからです。全社での人脈構築、そしてコンタクト機能での「出会いの背景」の蓄積を実現するために、仲間が必要だと考え、推進リーダーを任命することにしました。

リーダーは、システムの必要性と目的を深く理解し、社内への定着を実現していくことが求められます。そこで、影響力や行動力、サポーティブな対応を持ち合わせた人、ある意味キャラクターが立つ人が良いと考え、適性がある人物についてヒアリングを実施しました。それをもとに、入社年次や役職関係なく、部門を横断して8名のリーダーを任命。Sansanの浸透に力を注いでもらうことにしたのです。

ただ、当のリーダーとしては突然任命されたことで、モチベーションが上がらないことも予想されました。そのため、プロジェクトに参加することで、人脈が広がる、成長できるといったメリットが得られる仕組みを整えました。例えば、プロジェクトに人事総務部長も巻き込み、月次のミーティングが絶好の実績アピールの場になるように調整。Sansan以外にも、仕事におけるアドバイスを得られる場を積極的に設けました。

社内ブランディングに注力し、存在感を高める

さらに、推進リーダーが憧れの存在になるよう、社内ブランディングにも注力しました。それぞれの個性や適性に合わせたミッションステートメントを用意したほか、広報室のデザイナーの力を借りて、「Sansanリーダー」と銘打った大きめのパネルを作成。推進リーダーのデスク周りに設置して、存在感をアピールしました。

このような取り組みで、推進リーダーの協力も得られ、その意識は各現場のユーザーにも広がっていきました。それでも、「Sansanを使わなくても、自分が分かっているから困らない」と言う人もいました。しかし、情報共有は自分のためだけではなく、みんなのためになることです。根気強く、「自分ではそれほど重要ではないと思う人脈でも、社内の他の誰かにとっては今まさにお会いしたかった価値ある人脈かもしれない。会社全体のことを考えてSansanを活用しよう」ということを伝えていきました。

全社で築き上げた人脈が、
効果を見せ始める
高い定着率で生まれた、新しい人脈活用の形

結果として、導入から約1年、出会いの背景を含めた人脈の全社共有が実現しました。部門単位で管理され、複数のシステムにまたがって点在していた顧客情報は、Sansan導入により一元化されたのです。Sansanは今や、人脈のプラットフォームとなっています。

現在コロナ禍にありますが、Sansanの活用率は90%を超え、新しい人脈活用の形も見え始めています。例えば、当社の営業やサービス情報を他のエリアに展開していきたい時に、Sansanのデータでエリアを絞り、アプローチリストを作成するなどの動きです。これは全社で人脈を蓄積、共有したことで実現しました。

Sansanの導入は、システムの推進、そして定着に向け、部門を超えたメンバーが集結して「ひとつのプロジェクトに取り組む」成功体験にもなりました。これがひとつのモデルとなり、全社でプロジェクトを推進する際に流用されています。人脈の共有という、本来の導入目的以外の部分でも、Sansanがもたらしてくれた影響は非常に大きいと感じていますね。

さらなるビジネスチャンスの創出を期待