絶好のタイミングで掴み取れ。
自分史上最大の案件を、ここから
アカマイ・テクノロジーズは世界の約140カ国に約24万台のサーバーを配置し、コンテンツデリバリーやクラウド・セキュリティを提供しています。日本法人は2003年に設立され、現在国内には4拠点を構えています。私は入社して7年目になります。3年前に製造営業本部の本部長を拝命し、東日本では自動車、電機、機械などの大手製造業、西日本では一部を除くすべてのインダストリーのお客様を担当する営業チームのマネジメントを行っています。
入社当時、当社で活躍する社員に対しては、「優秀で経験豊富な、個として非常に強いプロフェッショナルな集団」という印象を強く持ちました。もともと日系SIerや外資系ITコンサルなど同じ業界で働いた経験もあり、大きな意気込みをもって入社したのですが、同時に「ここでやっていけるか」という不安も大きかったですね。しかし、同時に私は後に大きなパワーをくれるSansanと出会うことにもなったのです。
当社が提供するサービスは非常にターゲットが絞られるため、提案するべき相手を外してしまうと全く響かないことがあります。そのため、事前準備の段階でプロファイリングを入念に重ねる必要があります。
ターゲットとなるのは、情報システム部門だけとは限りません。宣伝部門や営業部門、事業部門がカウンターになることもあります。誰がデジタルやウェブの責任を持っているか、バイヤーとなるのかは会社によってそれぞれ違うのが実情です。確実にキーマンに会うこと。これは、案件を進めていく上で重要なポイントとなるのですが、キーマンを探し出すのに最も役立っているツールがSansanです。
IDは入社してすぐ、PCなどのツールと一緒に付与されました。他の社員が持つ名刺に付随する情報が可視化されていること。これは大きな衝撃でした。企業名で検索すれば、過去に当社の誰が、いつ、どの部門の誰に会ったのかが瞬時にトラッキングできるのです。サービスを知ったその瞬間から素晴らしさに惚れ込み、以来、必須のツールになっています。ターゲットとする見込み顧客に関しては、当然すべての履歴を調べています。Sansanを使い始めたばかりの頃は、案件に関して有意義な情報はひとつでも多く手に入れたいという思いで、夢中になって名刺を検索したものです。
自身の営業人生の中でも記録に残る案件は、まさにSansanがきっかけで実現したものです。入社2年目に新規開拓をしていた時に担当した、ナショナルクライアントの会社でした。過去に複数の方と名刺交換の実績がありましたが、取引実績はありませんでした。
この際に重要だったのは、事前に想定していた部門に所属されている方の名刺がSansanに登録されていたことです。履歴を見ると、当時の営業がその2年ほど前に名刺交換をしていたようでした。早速、連絡をとってみることに。すると、願ったり叶ったり。Sansanで見つけた方とそのチームこそが、まさにデジタル分野のキーマンだったのです。
そして無事に、商談に繋げることができました。約1年後には取引が成立し、当時では最大規模の取引となりました。この瞬間、人生が変わりました。この案件がなかったら、今の私はなかったでしょう。当時、ひとりの営業部員であった私にとって、この世界でやっていけるという自信を持つことにもつながる案件になりました。
この案件はその当時、最大規模の大型契約になりましたが、心に留めておかなければならないのは、決して過去の提案が不十分だったということではないという点です。当時の営業も、その時の最善の提案をしていたはずです。2年前は「当時はそれを行うべき理由がなかった」のかもしれません。私が提案をしたときには、お客様に我々のサービスを使って成し遂げたい課題があり、加えてライトパーソンに会いに行くことができた、ということなのです。
当時のご縁が名刺という見える形で現在まで繋がっていて、幸運にも、その素晴らしい縁を絶好のタイミングで掴むことができた。そして、こちらが出会いたいと思っていたキーマンに会うことができたということが重要でした。もちろん私自身、努力して最善の提案をしました。ただし、この縁とタイミングをつかむことができたからこそ、ビッグビジネスに繋がったのです。属人的な名刺管理では、たとえ同僚が情報を持っていたとしても展開されることはありません。Sansanを使っていなかったら、代表電話にコールドコールをして、遠回りをしたり、お会いできなかったかもしれません。
契約の獲得に限らず、日頃の業務においてもSansanが果たす役割は非常に大事なものになっています。毎朝、配信される人事異動ニュースのダイジェストメールのチェックから始まり、クライアントへのメールや電話でのやり取り、お会いする方との過去の接点状況の確認など、朝から晩まで使っています。1日に10回は下らないかもしれません。アクティビティの質と量を1ミリでも高めることの連続を、Sansanが様々な場面で手助けしてくれている、そんな感覚です。これは、私だけに限定されている使い方というわけではなく、当社の営業皆に共通していると思います。
私のチームは東京と大阪にありますが、Sansanの情報を見ていることが前提で話が進みます。特に、人事異動のニュースが通知されたときには、必ずと言っていいほど話題に上がります。「○○さんが異動したね」という会話をするだけでも、「それなら西日本営業の☓☓さんに紹介してあげるといいよ」など次に繋がる会話が展開されていきます。Sansanをコアにして、同じ事象を複数の目線で見ることができるということも、非常に有益なことです。そこから派生して新たな気づきやコラボレーションが生まれる可能性があるのです。このように考えると、Sansanのおかげで社内のコミュニケーションまで活性化されている。これって、他ツールにはない効果かもしれませんね(笑)
しかし、十分な活用ができているかといえばそうではなく、まだまだ大きな伸びしろがあると思っています。例えば、今はまだSalesforce®などのSFAの連携も完全ではありません。また、使っているのはたくさんあるうちのほんの一機能に過ぎません。もっと密に、自分たちが使っている営業支援システムと併せて様々な機能を使いこなせるようになるとパーフェクトだと思っています。そのために、社内でさらなる利活用が進むよう働きかけていきたいですね。
取材を通して感じたのは、力さんの人間的魅力です。お客様の課題解決に真摯に向き合い続け、常にプラスとなる情報の提供や手助けをされる姿は、まさに営業の鑑です。お話されたエピソードは一つひとつが大変興味深く、本記事でご紹介しきれなかったのが残念なほど。特にSansanについて仰った「骨の髄まで染みわたるほど、基本動作になっている」という言葉には運用支援担当として大いに励まされました。今後も業務のあらゆるシーンでSansanをご活用頂ければ幸いです。
カスタマーサクセス部 安野