社員の名刺情報の一元管理、全社員の外交接点の活用、営業プロセスのナレッジ共有を目的にSansanを導入しました。まずは顧客マスタ一元化のため、溜まった名刺の取り込みを先行しました。顧客マスタがまとまっていないことで年賀状リストの作成・更新も毎年大変だった、など課題感は明確にありましたね。マーケティング会社として一元化は必要だと認識していた社員がほとんどだったので、そこまで苦労はしませんでした。顧客マスタ作成の過程で、名刺取り込みがユーザのメリットになる仕組みを思いつき、それが後押しした部分もあると思います。
会社の施策として営業が出会った方へ“Thankyou Letter”というDMをお送りしているのですが、以前は営業担当が直接営業事務に名刺を渡して依頼するか、自分で手配していました。業務効率化を模索していた角谷が「タグ機能を使えば効率化でき、且つ漏れのないデータベースを作れるのでは」とSansanとの連携を始めたのが、ある程度データが溜まってきたタイミングでしたね。Thankyou Letter送付のためにユーザが自分で名刺を取り込む際や業務に追われている中で送付を依頼する際など、頼む側にも頼まれる側にもストレスが発生しており、合わせて解決したいと考えていたようです。フローとしては営業担当が「Thankyou Letter送付依頼タグ」をつけて名刺を取込み、営業事務が週に一度リストをまとめて送付する仕組みにしました。送付後は「送付済タグ」をつけているので、過去リストもすぐに確認できます。
取り組みを続けるためシンプルな運用にしたのですが、両者のストレスが軽減されただけではなく、営業担当にとってもメリットが大きいので名刺取込のタイムラグが生じなくなりました。名刺取込習慣化につながったいい施策だったと思います。
データベース構築後、「営業プロセスの一元管理」フェーズへ移行しました。それまで案件情報は属人的な管理で、他の営業メンバーがその内容を読むことや上長が積極的にアドバイスすることは多くありませんでした。そもそも担当案件以外の議事録を読む必要性が顕在化されていなかったのです。営業プロセスが可視化されておらず、各営業担当者の知識、スキル、判断に依存していました。営業プロセスに名刺情報を紐付けて管理できることは導入前から認識しており、特に議事録は元々点在していたことは課題になっていたので動き出しは早かったですね。
議事録の可視化により、様々な効果がでてきました。大きく変わったのは、社長や会長から商談に対して直接フィードバックがくるようになったことです。全営業担当が商談内容を登録した後関係者や上司にメッセージ機能で報告しているのですが、内容に対して労いの言葉や、進捗が遅そうな案件へアドバイスを送り返してくれることで以前よりも進捗が速くなりましたね。蓄積されることで他の営業メンバーも内容を読むことができ、「きちんと内容を報告すればフィードバックがもらえる」という流れができたのだと思います。
最初にメッセージ機能を使い始めたのは、実は社長でした。社長はおそらくほとんどのコンタクトを読んでいますし、レスポンスも他のユーザより速いです。そうすると営業メンバーもアピールできることがわかり、自然と共有やアドバイスをし合うようになりました。コンタクト機能の活用が浸透するにつれて、コミュニケーション手段としてのメッセージ機能利用も必然的に増えていきましたね。
議事録そのものが蓄積されることで、ナレッジ共有も簡単になりました。業界ごとに過去の商談を検索して自分の案件にも使えるナレッジを探したり、気になることは担当営業とメッセージでやりとりしたりと、以前はなかった活用方法を見つけることができています。最近では、蓄積されたデータの可視化と分析でより活用の幅を広げられないか考えています。例えば、そもそも議事録がきちんと登録されているか、重要なクライアントに定期的に接点を持てているかなどを確認しているのですが、登録されていない場合は名指しでユーザへ指摘しますし、数ヶ月会えていないクライアントがいる場合はできるだけすぐ会いに行かせるようにしています。顧客と関係構築していくことはこれからも強化していきたいですね。
フュージョン株式会社様では導入時から「Sansan導入チーム」があり、率先して利用を推進しているそうです。今後はSansanの機能だけでなく、マーケティングオートメーションツールと連携させて顧客データベースを活用していきたいとのこと。これからも是非営業活動にSansanをお役立ていただきたいと思います。
カスタマーサクセス部 細川