ABMによる顧客中心のアプローチで、営業活動を効率化

営業やマーケティングの現場で、大量のリードを獲得し個別にフォローアップする従来のスタイルに限界を感じている方も多いのではないでしょうか。この方法は時間がかかるうえ、正確な投資対効果を把握しづらいという悩みを抱えている企業も少なくありません。そのような悩みを解決する手段として、いま注目を集めているのがABM（アカウントベースドマーケティング）です。
本記事では、ABMの概要と効果的な実践方法をご紹介します。

ABMとは

特定の企業に対して集中的にアプローチを行うマーケティング手法です。
従来のマーケティング手法は広範囲の個人（リード）を対象とし、まず多くの見込み顧客を獲得してから徐々に対象を絞ってアプローチを行います。一方で、ABMは最初から特定の企業（アカウント）をターゲットとし、それぞれのニーズや状況に合わせて個別に対応します。具体的には、企業の一担当者や一部門との接点から始め、信頼を構築し、徐々に企業全体へと関係を広げていくことが特徴です。

ABMのメリット

高い投資対効果

限られたリソースを、リターンを見込めるアカウントに集中することで、無駄なコストを削減し、より高い投資対効果を実現します。

深い顧客関係の構築

特定の企業に対して、中長期目線で個社の状況や課題に合ったコミュニケーションを取るため、信頼感のある関係構築が可能です。

部門連携による一貫性と営業力の向上

営業とマーケティングが協力して、戦略から行動まで連携を強化します。一貫したアプローチでメッセージを強化し、統一された采配で成果を上げることにつながります。

ABMの実践手順

1. ターゲットとなるアカウントの選定

   まず、自社にとって成約の可能性が高く、長期的に収益をもたらす見込みのある企業を選定します。過去のデータや市場調査を活用しましょう。
   
   ターゲットのリストアップには、企業DBでの検索やSansan Labsの「AI企業検索-BtoB商材-」「AI企業検索 -経営方針・経営課題-」が役立ちます。

   

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2. インサイトの収集

   ターゲット企業のニーズや課題、業界の動向などを収集します。集めた情報から、どの切り口でアプローチすると効果的かを検討しましょう。
   
   ターゲット企業の会社情報内の活動履歴を見ると、過去のその企業と社員との接点がわかります。会話内容やメモが残されていれば、そこから企業の課題や今後の接触のヒントが見つかるかもしれません。
   また、業界情報を収集・分析する際は、ニュース配信や Sansan Labsの「5分で読める業界動向」で素早く最新情報を入手できます。

3. ターゲット企業に合わせたコンテンツの作成

   収集したインサイトに基づき、ホワイトペーパーや事例、セミナーなどのコンテンツを作成します。

4. マルチチャネルでのアプローチ

   メール、電話、イベント、ソーシャルメディアなど、複数のチャネルを活用してアプローチをしましょう。
   
   アプローチ先として、ターゲット企業のキーパーソンを探す場合には、組織ツリーが役立ちます。キーパーソンを特定できたら、連絡の前に相手の名刺・人物情報から、経歴や最新情報を確認するのをお忘れなく。

ABMを成功させるポイント

データの蓄積と活用

ABMの成功には、顧客データの継続的な収集と分析が欠かせません。これにより、優先すべき顧客とその課題を把握し、効果的な戦略立案につながります。
Sansan Data Hubを使ってCRM/SFAとSansanを連携すれば、顧客データの抜け漏れや更新漏れ、重複・分散といった問題の防止に効果的です。データ活用の基盤となる、最新で正確な顧客マスタの構築に役立ちます。

部門間の情報共有

営業部門とマーケティング部門との間で、顧客接点や案件の進捗状況などの情報を定期的に共有しあうことが重要です。
案件管理を使えば、複数の案件を任意の項目毎に検索、集計することができ、売り上げ数値などの集計結果もわかりやすく可視化されるので、集計・分析作業の手間を減らし、素早く状況を共有できます。
また、チーム全体に最新の顧客情報を共有するために、営業メンバーはコンタクトに商談内容を記録しておきましょう。その他のメンバーは、同僚フォローを使うと、営業メンバーのコンタクトの更新を見逃しにくくなります。コンタクト内容に質問がある場合は、同僚にメッセージで問い合わせることもできます。

顧客との継続的なコミュニケーション

ターゲット企業との継続的なコミュニケーションを心掛け、長期的な関係構築を目指しましょう。定期的な打ち合わせの設定や、業界情報や他社の成功事例の共有、顧客限定のキャンペーンや特典の提供が効果的です。

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ABMでビジネスチャンスを広げよう

ABMは、従来の広範囲にアプローチする営業スタイルとは異なり、特定の企業に焦点を当てた効率的なマーケティング戦略です。高い投資対効果を実現し、顧客との深い関係性を築くことができるため、営業とマーケティング現場にとって非常に有効な戦略となります。ABMを取り入れることで、新たなビジネスチャンスを作っていきましょう。